小麦、植物油脂、大豆の「国内製造」は必ずしも国産ではない。選ぶときは「国産」を選びましょう!

  • 2025年4月4日
  • 2025年4月4日
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スーパーで見かける食品表示「国内製造」という文字。

この文字を目にすると、多くの人が「国産」と同じ意味だと思い込むかもしれません。しかし実際には、「国内製造」は、必ずしも原料が日本産であることを意味しません。たとえば、輸入された小麦を日本国内で加工して作られたパンには「国内製造」という表示がされます。このような表示は、消費者に誤解を与える可能性があり、近年問題視されています。

この表示は、2017年に改正された食品表示基準によって導入され、2022年4月から全面施行されています。制度導入から数年経った今でも、多くの消費者がこの表示について正確に理解しておらず、誤解による購入ミスが発生している状況です。

食品表示『国内製造』とは?

スーパーで見かける「国内製造」という食品表示。

多くの消費者はこれを「国産」と同じ意味だと思い込んでしまうかもしれません。しかし、この表示は原料が日本産であることを保証するものではありません。例えば、輸入された外国産の小麦を日本国内で加工して作られるパンには「国内製造」と記載されます。このような表記は消費者に誤解を与える可能性があり、近年注目されています。

『国内製造』と『国産』の違い

「国内製造」は加工品として国内で作られたことを示します。一方、「国産」は原材料そのものが日本で生産されたことを指します。この違いは、小麦粉など輸入原料を使った加工品で顕著です。例えば、「小麦粉(国内製造)」という表記は、小麦そのものが海外産である可能性があります。この点を理解することで、より賢明な商品選択が可能になります。

消費者への影響

「国内製造」という表記は、多くの消費者に誤解を与える可能性があります。この誤解は、日本人特有の「国産志向」を損ない、本来選びたい商品ではないものを購入させられてしまうリスクがあります。また、残留農薬、ポストハーベスト問題などの食の安全性に対しても懸念されます。

制度の背景と課題

この制度は、原材料原産地情報を明確化する目的で導入されました。しかし、小麦粉など加工原材料の場合、原料生産地まで遡って特定することが難しいという理由から例外となる。

賢い食品選びのために

消費者としてできる対策には以下があります。

◉食品ラベルを注意深く確認する。

◉国産原料使用の商品を積極的に選ぶ。

◉メーカーや公式サイトから詳細情報を収集する。

これらの行動によって、自分自身や家族に安全で安心な食品選びが可能になります。

まとめ

「国内製造」という表記は、一見すると国産品であるかのような印象を与えます。しかし、その実態は異なり、多くの場合輸入原料が使用されています。この誤解は、消費者の選択権や食の安全に影響を及ぼしています。制度改善への期待も高まっていますが、現状では消費者自身が賢明な判断力で商品選びを行う必要があります。正しい情報収集とラベル確認によって、安全で信頼できる食品選びにつながります。

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