冬の寒さが厳しくなると、手足が冷たく、風邪を引きやすくなる時期です。しかし、冷えはただの不快感や不調にとどまらず、肩こり、腰痛、ぎっくり腰、又は病気の原因や症状につながることがあります。冷えは、人の健康にとって大きなリスクとなります。
今回は「冷え」をテーマに話していきたいと思います。
冷えのセルフチェックしてみましょう!
自分自身の「冷え」を自覚することは、とても大事です。3つのェックポイントを一つでも該当する場合は、体が冷えている可能性があります。
①朝、布団の中で脇の温度と腹の温度を比較する
朝、目が覚めた時の手のひらの感覚でチェックしていきます。まず脇のしたに手のひらを挟み込み、次にその手をお腹の上に置きます。脇の下よりもお腹の方が冷たいと感じたなら、体が冷えてるサインです。
②耳を折り曲げて、ふさぐ
ご自分の耳を内側に折り曲げてみて、飛び上がるほどの痛みを感じるようなら、毛細血管の末端まで決液が通っていないことになります。
③朝の寝相を確認する
目が覚めたとき、夜に寝付いた時と同じ姿勢で寝ている場合は、体が冷えている可能性があります。冷えていると布団が温まらず、寝がえりなどを避けるからです。
冷えとは何か
冷えとは、人が寒さを感じない温度でも手足などが冷えてつらさを感じる状態です。また、深部体温は下がっていなくても、部分的な冷えを感じます。冷えは、病気ではなく「冷えに対して過敏な性質」とされています。そして、東洋医学では、「冷え」は万病のもととなる「未病」と捉えられており、「冷え」=「症状」として捉えています。
体温が一番低い時間帯とは
1日の中で体温が低い時間帯は、午前3~5時と言われています。その時間帯に人は亡くなりやすく、
冷えに悩まされる方は、その時間帯が病気や不調を起こす時間帯となります。そして、体温が高い時間帯は、午後3~5時と言われ、自律神経の乱れている方は、その時間帯が元気になりやすいとも言われている時間帯です。
冷えの原因とは
冷えの原因を大きく分けて二つあります。
①熱をうまく作りだせない
胃腸が弱い、食事の量が少ない、偏った食事、運動不足などによって、熱を作るエネルギー材料、体質として不足している。
女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、熱をうまく作りだせない。
②熱の運搬能力の低下
血液循環が悪いため、熱がカラダの隅々まで運ぶことができない。
貧血や低血圧、動脈硬化、姿勢の悪さなどによって血液循環の低下を招いている。
冷えの5つのタイプ
冷えの原因には5つに分けることができます。ご自分がどれに当てはまるか、ぜひ参考にご覧ください。
①四肢末端型(手足の末端が冷えるタイプ)
無理なダイエットによる栄養不足や運動不足などにより、熱源が不足するため、熱が逃げないよう手足の血流を減らしてしまう過剰な防御反応が原因です。
冷え症の多くがこのタイプ特に若い女性に多く見られます。
②下半身型(下半身だけが冷えるタイプ)
血液がうっ血により、下半身の血流が悪くなることが主な原因です。
特に中高年に多く見られます。
③内臓型(カラダの中心(内臓)が冷えるタイプ)
副交感神経優位の方、アレルギー体質の人に多く、体表面の血流が多いため手足は温かいが、熱が逃げやすいためカラダの中心が冷えてしまうことが主な原因です。
男性に多く見られます。
④全身型(カラダ全体が冷えるタイプ)
ストレスや不規則な生活などにより自律神経が乱れ、代謝が低下して熱をうまく作れなくなるため、脳が体温の基準値を下げてしまうことが主な原因です。
自覚のない低体温の場合があり、「隠れ冷え性」とも言われ、高齢者や子ども、若い男性に多く見られます。
⑤局所型(カラダの一部だけが冷えてしまうタイプ)
坐骨神経痛やヘルニアなどの神経系の障害や、動脈硬化などの循環器系の障害を患っている人に多く見られます。例えばかかと、ももの横だけ、背中の一部、二の腕だけなどです。
冷えとり対策
冷え症に悩まされている方は、取り組めることから実践されてみてください。
⑴太ももを温める
太ももには大きな筋肉、毛細血管が通っています。膝掛け、湯たんぽを使って体温を上げましょう。
⑵関節を温める
冷えは首、手首、足首は外気に触れやすく、冷えは関節から入ってきます。ネックウォーマー、リストウォーマー、アンクルウォーマーを使って体温を上げましょう。
⑶足先、手先を温める
足先、手先の冷たさを感じると、体温が下がっている状態です。足浴・手浴(風呂桶を使って5~10分温める)、手袋、厚手の靴下を使って足先、手先が冷え内容に予防しましょう。
⑷お腹を温める
お腹には大きな動脈があります。お腹を温めると、全身がポカポカと温まります。腹巻き、使い捨てカイロを使って体を上げましょう。
⑸カイロで体を温める
貼る使い捨てカイロをうまく使うことで、手や足、全身を温めることができます。貼る使い捨てカイロを①胸の真ん中、②おへそ、おへその下、③肩甲骨の間、④仙骨あたりをシャツ越しに貼りましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?何か参考になりましたら、幸いです。
冷え症に悩まされない予防として、今回は「身に着けるもの」をご紹介いたしました。
次回も冷え対策の方法をご紹介いたします。お楽しみに♪